撮影:三浦真琴(maco)

お知らせ

・トップページにお知らせを掲載することにいたしました(2025.6.11)

福原 友裕(ふくはら ともひろ)

略 歴

篠笛・能管の演奏者、指導者。
東京藝術大学音楽学部邦楽科、同大学院修士課程終了の後、 四世宗家山左衛門(六代目福原百之助)師より福原友裕と名乗ることを許され、福原流の邦楽囃子(笛)方としてプロの演奏活動をはじめました。これまで長唄演奏会、日本舞踊会、歌舞伎公演、現代劇、ジャズやクラシック、他ジャンルとのコラボーレーションなどで音楽の幅を広げてまいりました。また国立劇場や歌舞伎座、サントリーホールやフランスのオペラ座、北京の梅蘭芳大劇場などのコンサートホールや文化施設だけでなく、ライブハウス、寺院などの歴史的建造物、民家など、本当に様々な場所で演奏してまいりました。一般社団法人長唄協会の会員として、微力ながら長唄の貢献しています。

邦楽囃子方(ほうがくはやしかた)

小鼓・大鼓・太鼓・笛を用い、歌舞伎や日本舞踊などに用いられる三味線音楽の十分な知識や経験がある演奏者のこと。和楽器を用いる邦楽や、他ジャンルとのコラボレーションなどで活動しています。

福原流(ふくはらりゅう)

江戸時代からある囃子方の流派。現在七代目。

長唄(ながうた)

歌舞伎の音楽として発展した三味線音楽。唄・三味線に囃子方が加わります。清元や常磐津といった浄瑠璃より柔軟な音階・拍子・奏法を取り入れた多くの作品があります。唄と三味線が山台の上に並列に並び、囃子方は一段低い場所ですが唄の前に座ります。歌い手が楽器より前にいる形は世界的にとても珍しいものとなっています。、長唄を基本とした篠笛の奏法によって、いろいろなジャンルの音楽を違和感なく演奏できることにつながります。

篠笛・能管

篠笛・能管ともに竹でできた日本の横笛です。
日本の笛は音色の揺らぎに魅力があります。その揺らぎは演奏者の繊細さが表れることで起こるもので揺らしているという感覚ではありません。その揺らぎは一瞬でも気が抜けるとそのまま違和感のある音として出てしまうため、丁寧な演奏を心がけることが大切で、とても気をつかいますがそれが面白い楽器です。
自然の竹(主に篠竹)に、大きさや形状を工夫し穴をあけて製作するため、竹材の個体差や、製作者の音楽への考え方が大きく影響します。一般的に篠笛はメロディーが吹けるよう調律されている楽器で、音色と音程のバランスは製作者によって永遠の課題、正解がありません。最終的に演奏者の工夫で音色を決めてゆく、一番良い音を模索しながら演奏するのが面白い楽器です。