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良い篠笛・悪い篠笛

篠笛とは、竹の種類の中では細く1節が長い篠竹から作られている横笛です。その篠竹に、吹くための唄口と、指を押さえる7つ(6つのものもある)の指穴を開け、唄口のところに詰め物をしたら、とりあえず篠笛の完成です。そこから管内に漆を塗り、外装に細い籐(ラタン)を巻いてあるのが一般的です。

カシューと呼ばれる合成漆やその他漆以外の塗料が塗られている廉価版もありますが、これらは経年変化による音色の変化が少なく、演奏者としては今ひとつ魅力に欠ける部分です。

指穴を均等、同一に開けてある旧来からの囃子用(はやしよう)と、近年は調律を施された唄用(うたよう)に大別されますが、唄用の調律については製作者の考え方が様々で、用途(ジャンル)に合った篠笛を使うことが必要です。いろいろなジャンルを演奏したいとなると大抵1本購入しただけでは上手く吹けません。ちなみに私は洋音階、平均律のものではなく、六代目福原百之助師が実用化した改良笛を中心に使用しております。

最初に見たものを母親だと思うアヒルのように、一番最初に手に取る、耳にする篠笛が何であるかはとても大切なことです。音を聞いたことが無い、実物を見たことが無いなど、詳しくない方がインターネットで安易に購入され、自分でやってみようと思ってもまず上手くゆきません。

良い篠笛とは、他者が良い篠笛だと言ったから、インターネットで評判が良いからというのは参考にしかならず、実物を一番最初に見て「これだ!」と思える直感、見た目でしかありません。

製作者の篠笛を拝見、試奏させていただき、また研究の中で思うのは、篠笛は同じ製作者であっても個体差が大きく、しかし長所と短所のトータルはほぼ同じであるということです。過度に調律の精度を求めると、一番良い音色かつ正しい音程というバランスが崩れる原因になり、扱いづらい笛になります。見た目の次に重要なことは、多くの皆様が思う音程の良し悪しではなく、篠竹本来が持つ特性(くせ)に正直で、ちゃんと向き合えば思う音色が出ることです。

演奏者に求められるもっとも大切なことは、手に入れた篠笛に愛着を持つことに尽きます。つまり良い篠笛は愛着の持てる篠笛であって、悪い篠笛は愛着が持てない篠笛ということです。

高い音が出ない

多くの篠笛初心者の「壁」ですね。

1 篠笛が日常的に聞きなれない音でイメージが届いておらず、よって狙った所に当たらない

2 鳴らしたい音が鳴らなければ、どんな音か、誰かの演奏を聞きましょう

3 安物の篠笛は安っぽい音がし、そもそもイメージとかけ離れているかもしれません。何ともならなければ、確かな篠笛を買いましょう。

 

篠笛が上手になるには

※ 誰かの演奏を聞く
※ 借り物ではなく、自分の楽器を買う
※ 音を出す仕組みを理解する
※ 指使いを覚える
※ 譜面を読めるようにする
※ 鏡を見る
※ 自分の音を録音して聞く
※ 音程をつけて歌う・吹きながら歌う
※ 篠笛を何度もよく見る
※ 上手くゆかないことを楽器のせいにしない
※ 出来るまで時間がかかっても諦めない

思いつく限り、これ以外にもたくさんあります。
1つでも面倒くさがらず向き合えば、必ず上手くなります。